キーボックスを使った鍵の受け渡しは危ない?メリットとデメリットとは。

宿泊業を営む人が、必ずする業務の一つとして、部屋の鍵の受け渡しがあります。しかし、新型コロナがウイルスが蔓延してから、直接の対面業務を避け、無人チェックインを導入する施設が増えたのも事実です。そうなると、物理的に部屋の鍵をどのようにして宿泊者に手渡せばよいのか、という問題が浮上してきます。

こうした問題の解決策の一つとして、取り入れられることが多いのがキーボックスです。確かに、キーボックスは便利ですが、使い方を誤ると鍵の紛失等といった危険な面もあるのも事実です。この記事では、キーボックス導入のデメリットとメリットを明らかにし、キーボックスに変わる方法についても、言及します。 

目次

キーボックスとは何

キーボックスとは、「鍵を保管するための、鍵の付いた箱」です。比較的以前から、宿泊施設を始めとした建物や部屋の鍵を安全に保管する方法として、取り入れられていました。

新型コロナウイルスの蔓延に伴い、対面業務を減らす宿泊施設が増えた結果、フロントに従業員を置かない宿泊施設が増えてきました。そうした形では、宿泊客に直接鍵を渡すことはできなくなります。その問題を解決するために、キーボックスを設置し、そのキーボックスの開け方を事前に宿泊者に連絡することで、キーボックスの中にある部屋の鍵の受け渡しを行う宿泊施設が増えてきました。

キーボックスのメリットとデメリットとは

キーボックスを利用した鍵の受け渡しのメリットの一つとして、導入コストが低いという点が挙げられます。基本的にはキーボックス自体の購入費用と壁にキーボックスを組み込むなどのキーボックスの設置費用が、おもな宿泊施設側の導入コストとなります。

人気のあるダイヤル式のキーボックスは、AMAZONなどで2000円くらいからあります。一方テンキー式の壁掛けタイプのキーボックスは2万円台からのものが中心です。施設にスマートキーシステムを導入するよりもずっと安価ものであると言えるでしょう。また、キーボックスは宿泊者が操作しやすいことも魅力の一つです。キーボックスを開けるための暗証番号を宿泊者に伝えておけば、ダイヤル式でもテンキー式でも、誰でも簡単にボックスを開けて鍵を取り出すことができます。

しかし、この『誰でも簡単にボックスを開けることができる」という点が悪用されると、鍵を盗まれたりすることにも繋がりかねません。こうしたことを避けるため、キーボックスを開けるための暗証番号は慎重に管理し、暗証番号自体も頻繁に変更する必要があります。

キーボックスを安全に使うには

前述のように、キーボックスを安全に使うには、暗証番号と鍵の管理が重要になってきます。つまり、キーボックス自体の安全を確保するために、宿泊施設側はキーボックスの置き場所とキーボックスを開けるための暗証番号を、きちんと管理する必要があるのです。

キーボックスをどこに置く? どこにとりつける?

まず、キーボックス自体をどこに置くかということですが、屋外に置く場合と屋内に置く場合のどちらかになるでしょう。

屋外にキーボックスを置く場合は、雨風が当たりにくい軒下に置くのがおすすめです。また、キーボックス自体も暗証番号をダイヤル式で入力する、比較的古典的な形ものを採用したほうがよいでしょう。暗証番号を打ち込むテンキー式のものだと、指の動きで暗証番号が漏れ、空き巣に入られる可能性もあります。ちなみに、キーボックスを屋外に取り付ける場合は、錆びにくく、壁などにも取付簡単なものがおすすめです。一方、屋内にキーボックスを置く場合には、テンキー型のノボックスをおいても大丈夫でしょう。ただし、屋内にキーボックスを置く場合には、キーボックスにたどりつまでのアクセスを確保しておく必要があります。

また、屋外・屋外を通じて、キーボックス自体をどこに取り付けるか、という問題もあります。特に、屋外の場合、建物の壁にしっかり取り付けるようにしたほうが、キーボックス自体の空き巣被害を防ぐ上で有効でしょう。また、屋内でもできれば壁にしっかり取り付けることができれば一番安全です。

野外に設置するときの、おすすめは?

前述のように、野外にキーボックスを設置するときには、雨風にあたっても、さびにくい素材でできたものを選んだ方がよいでしょう。キーボックスは一旦さびてしまうと、開け閉めが困難になり、お客様がカギを取り出せないということにもなりかねません。また、なかなか人の力では壊せない丈夫なものを選んでおくことも、防犯のために有効です。防水性が強く、さびにくい屋外用のキーボックスには、次のようなものがおすすめです。

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キーボックスの空き巣対策はどうする?

キーボックス自体を壁にしっかりと設置できるものを選びましょう。また、見た目がキーボックスであることがわかりにくいデザインを選ぶことで、キーボックスの空き巣被害を減らすこともできます。

キーボックスにかわる方法とは

キーボックスは鍵やキーボックス自体の安全管理が大変なため、宿泊施設の中にはキーボックスからスマートキー方式へと変更するところもあります。スマートキーは暗証番号を部屋のキーとして使うことになるので、物理的な鍵の受け渡しが必要なくなります。

この部屋のキー代わりの暗証番号をメールやスマホを通じて宿泊者に連絡することになります。また、スマートキーを導入する場合、各部屋の鍵を従来のものから暗証番号の入力に対応した形に変更する必要があります。この変更も宿泊施設側のコストとなります。

キーボックスは危ない面もあるが、やはり導入しやすい

キーボックスは価格も安価で、設置しやすいという点が最大のメリットとなります。キーボックスを開けるための暗証番号を頻繁に変更したり、キーボックス自体をしっかりと壁に取り付けるなどの対策をすると、比較的どこの宿泊施設でも導入しやすいのではないでしょうか。

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